RETROSPECTIVE 1989-2026
筆触。
画家・宮部朝の37年を、描かれていく絵のままに。スクロールは、人生の時間です。
1989 — 白
すべての絵は、白から始まる。
18歳の宮部が最初に買ったのは、絵の具ではなくカンヴァスだった。
1989 — 最初の一筆
迷いながら、しかし一気に。
群青。この一色から、すべてが始まった。
1992 — 習作
千枚のクロッキー。
線は嘘をつかない、と教わった。消しゴムは使わなかった。
1999 — 青の時代
青だけで、世界を塗った。
失意の三年間。しかしこの青が、のちの色彩の全ての下地になる。
2007 — 色彩の爆発
色が、こぼれて止まらない。
「描くというより、放っていた」と本人は語る。速くスクロールしてみてください——筆が、荒れます。
2015 — 風景連作
空、山、湖の順に。
風景は手順で描く。空のウォッシュ、遠山、近景、最後に湖へ空を映す。
2026 — 未完
筆は、ここで止まっている。
最後の大作は、まだ半分が白い。完成を知る者はいない。
NOW — あなたの一筆
あなたも、一筆。
この絵の続きは、観た人が描く——それが宮部の遺した言葉です。カンヴァスに触れてみてください。
EXHIBITION
回顧展「筆触」
2026.10.03 — 12.20
国立現代美術館 2F
全87点 / 未完1点